坐骨神経痛とは
■坐骨神経とは
坐骨神経とは脊髄からでる末梢神経で、人体では最大の末梢神経です。
腰から殿部(お尻)を通って足先まで伸びていて、大体屈筋群と大内転筋の一部を支配しています。
■坐骨神経痛とは
坐骨神経痛とは、病名ではなく、その症状の名前です。
坐骨神経の走行と支配領域に痛みやしびれのあるものが坐骨神経痛と呼ばれます。
坐
骨神経痛は、神経が椎間板や脊椎などからの障害を受けた際、腰やお尻(殿部)~モモやふくらはぎやスネなどにシビレや痛みを出すものと言われていますが、
一番多い原因は骨盤にある仙腸関節の関節反射が異常を来し、骨盤を中心に存在する関節反射のネットワークが乱れた結果、痛みやしびれ、脱力等のいわゆる
「坐骨神経痛」の症状として発現しています。
その他にも坐骨神経痛を起こす原因は色々とありますが、いずれも極少数です。坐骨神経の圧迫、脊椎神経根の圧迫、梨状筋症候群、腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、変形性脊椎症などが原因とされています。
近年CTやMRI等の画像検査機器の目覚ましい進歩により、検査精度は飛躍的に向上しています。しかし、画像診断の「画像上の変化」を痛みの原因とするなど
して、多くの場合「ヘルニアや脊柱管狭窄症などの構造物の異常を正常化する手術」となっているのが現状です。今では「無症候性ヘルニア」なるものも出現
し、ヘルニア=痛みやしびれとはならないのではないか?というのが最新の考え方になりつつあります。実際画像で痛みが特定できる腰痛は全体の15%程で、
残りの85%は「原因不明」なのです。
その事を踏まえ、現代人は「腰痛や坐骨神経痛」とどのように向き合い、関わっていかなければならないかという選択に迫られているのです。
※参照サイト
読売オンライン yomiDr(ヨミドクター)
腰痛の原因85%が不明 2005年11月29日の読売新聞(医療ルネサンス)に載っていた記事です。
日本の腰痛治療の権威である先生が「画像や問診から病名はつけられるが、実際に画像と原因がはっきりしている例は少ない。」とコメントしています。
「原因不明85%の現実」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=8069
「腰痛の85%は原因が不明」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=19329
坐骨神経痛の原因と症状
■坐骨神経痛の原因は関節反射の異常だった
上記にもありますが、坐骨神経痛とは、病名ではなく、その症状の名前です。
坐骨神経の走行と支配領域に痛みやしびれのあるものが坐骨神経痛と呼ばれます。
今まで神経根の圧迫や骨の変形などによって坐骨神経痛は発生すると考えられていましたが、色々な研究が進む事により、「単純な神経の圧迫では痛みやしびれは起こさない。」という事が分かってきています。
実際、私の院でも椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、脊椎分離症やすべり症、変形性脊椎症が原因とされて坐骨神経痛の症状を出し治療に来る方が多いですが、かなりの高確率で坐骨神経痛の症状は軽減や治癒しています。
それでは坐骨神経痛で大多数を占める原因とは何でしょうか?
それは「関節反射の異常」です。
関
節反射とは、関節の靱帯や関節胞に存在している固有受容器が関節内外の状態を監視、コントロールする機能です。固有受容器が関節内部の動きや圧力、重力や
外力などの刺激をキャッチする事で周囲の筋緊張をコントロールしたり関節の動きを調節したりし、関節同士に連携を持たせて複合的な運動を可能にしていま
す。
■坐骨神経痛の症状
関節を監視、コントロールしている固有受容器の働きに異常が出ると関節内外の状態を監視する事が難しくなり、痛みやしびれ、過緊張(コリ)、脱力、可動域障害、皮膚の硬化などの症状が出てきます。
関節反射が乱れた時、痛みやしびれの症状はその人にとって「構造上弱くなっているところ」や「以前怪我をした場所」、「普段ストレスをかけている関節」に出現しやすくなっています。
我々人間の関節には運動器の状態を常時監視、コントロールしているセンサーが関節の靱帯や関節胞に存在していて、関節内部の動きや圧力などを監視、コントロールしている事は先にも書いた通りですが、この関節のセンサーは関節同士でネットワークを形成しています。
その中心的役割をしているのが骨盤にある仙腸関節です。
多くの場合はこの仙腸関節が異常を起こし、上記のようにストレスがかかっている関節やケガなどにより構造が変化してしまった関節や周囲に痛みやしびれ、腫れや可動域障害という形で出現します。坐骨神経に沿って痛みやしびれが出れば坐骨神経痛という事になります。
■坐骨神経痛の治療方法
治療に関しては骨盤にある仙腸関節の関節反射の異常を正常化する事が一番重要で、仙腸関節の関節反射が正常化すれば大多数の坐骨神経痛は軽減や治癒していきますが、従来の治療法などを後述します。
ただし、全ての坐骨神経痛の原因が関節反射の異常によるものでは無く、極少数ですが真の神経症状の方や心因性、血管性その他の原因で坐骨神経痛様の症状が出ている場合もありますから、注意深く経過を観察する必要があります。
以下に坐骨神経痛の原因と考えられている代表的な疾患をあげます。
・関節反射の異常
腰にある「仙腸関節」「椎間関節」のセンサーが何らかの原因で傷害され、関節包内の動きや圧力などの状態をうまく監視できなくなると痛みやしびれといった坐骨神経痛の様な症状がでる。
坐骨神経痛を起こす原因としては最多で、レントゲンやMRIの画像検査では関節センサーの障害は判断できなく、見逃されていることが多い。関節反射の異常を矯正すれば症状は無くなっていくものがほとんど。
・腰椎椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛と言われる事があります。坐骨神経痛とは、症状の名前であって、病名ではないからです。
腰椎椎間板ヘルニアは脱出した椎間板が神経を圧迫して腰・下肢痛を引き起こす代表的な疾患。
20歳代、30歳代、40歳代の順に多く、次いで10代、50~60代の活動的な男性に多い。
腰痛と片側の足の痛みが主体となることが多い。運動や労働によって症状が悪化し、安静で症状が軽くなる傾向がある。
椎間板ヘルニアの程度により、運動障害、直腸膀胱障害、筋力低下、脱力などの症状がある。
・脊椎分離症・すべり症
腰椎を構成する上と下の関節の突起部分が離れてしまっている状態を言う。青少年期の過度のスポーツ活動が原因の一つと考えられている。スポーツ選手の10%以上にみられる。分離したすぐ近くの椎間板に変性が生じると椎体が前方に滑り出し、いわゆるすべり症になる。
・脊柱管狭窄症
脊髄神経を通す脊柱管が狭くなり、脊髄神経を圧迫して症状が出る物を脊柱管狭窄症と言う。
先天性脊柱管狭窄症と後天性脊柱管狭窄症があるが、ほとんどは後天性脊柱管狭窄症である。
背骨が変形して狭窄が生じる脊柱管狭窄症は男性に多く、上記にあるすべり症による脊柱管狭窄症は女性に多い。
間欠性跛行が特徴的な症状で、「歩いているうちに痛みやしびれで歩けなくなる。しゃがみ込んだり座ったりして休むと痛みやしびれは軽減し、また歩けるようになる。」この状況を馬尾性間欠性跛行という。
その他に強くはないが腰痛と足の痛みがある。
・梨状筋症候群
坐骨神経がお尻を通る際に梨状筋という筋肉の下を通る際に圧迫を受けて発生する。
お尻の圧痛と放散痛、足を内旋すると症状が悪化する。
・変形性脊椎症
加齢による背骨の変形が神経を圧迫して生じる。
※参考 関節反射
人間の関節には動きや関節内の圧力、周囲の筋緊張等をコントロールするシステムが存在していて、数種類のセンサーによって監視、コントロールされています。
それを関節反射と言います。
現在のところ、このセンサーは四種類あることが確認されていて、
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TypeⅠ 関節の止まっている状態及び動き、距離、方向、速さ、圧力などを感知しています。
→姿勢を維持している時に重要なセンサーです。
TypeⅡ 関節の瞬間的な動きを感知しています。
→身体をリズミカルに動かしてくれるセンサーです。
TypeⅢ 関節に加わる大きな外力を感知します。
→関節が壊れないように防御してくれるセンサーです。
TypeⅣ 関節の損傷や炎症などを感知します。
→状態を脳に伝える痛みセンサーです。
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このセンサーの働きに何らかの異常が出ると関節反射が正常に行われなくなり、その症状として痛みやしびれ、腰痛や坐骨神経痛などの症状が出現するのです。
坐骨神経痛もこの関節反射の異常である事がほとんど。レントゲンやMRIに構造的異常、変形や分離滑り、歪みなど画像上の異変があっても痛みは軽減、もしくは治癒していくケースが多いことを実証しています。
※普段の生活で注意したい事
疲労をためない事が一番重要ですが、関節は常にストレスと闘っています。
・
過剰な労働や運動、同じ姿勢を長時間続ける、外傷、出産に伴う骨盤の障害、外科手術の経験(回数が多いとなおさら)、病気、炎症性疾患の既往、マッサージ
やカイロプラクティック等での強い施術による関節センサーの損傷、気象の変化(気温や気圧の急激な高低)、長時間の寒冷暴露、スポーツにおけるジャンプや
受け身
・精神的緊張
上記の項目が加わる事で関節反射の異常が発症します。過剰にストレスを受けると関節反射の異常が回復しづらくなります。
ですから、治療の為には十分な休息をとる事が重要になります。
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